今江 元Ｇ党やったぜ２度Ｇ倒（スポーツ報知）

物心ついたころ、今江少年の心はオレンジ色に染まっていた。「気づいた時には巨人ファンでした。小さいころは、ずっとジャイアンツのＴシャツを着てましたからね」かつて心酔したチームとの真剣勝負。この日を心待ちにしていた。

　京都出身、阪神ファンが大勢を占める関西育ちだが、根っからのＧ党。夜になるとテレビの前に陣取り、常勝軍団の戦いに見入った。「原辰徳さんがホームランを打って、バットを投げるシーン。鳥肌立たせて見てましたよ」無邪気な笑顔を浮かべ、懐かしそうに少年時代のヒーローを語る。だが、こうも付け加えた。「今は巨人ファンじゃないですよ。ファームで戦ううちに変わりました」

　ＰＬ学園の大先輩・清原、桑田とは０３年にファームで対面した。この日、相手先発の内海は京都田辺ボーイズ時代の先輩。個人的な楽しみも多い一戦だ。

　５月１０日、関西の雄・阪神に勝利した時、興奮気味に話した。「他のチームに勝つのと違う感覚でした。阪神に勝って、これだけうれしいんやったら、巨人に勝ったら一体どんなんでしょうね」２４日に１１―０で圧勝したのに続き、この日も２安打し、連勝に貢献。「めっちゃうれしいっす。やっぱり全国放送は違います」今江の体に歓喜が駆け抜けた。（宮脇　央介）

◆今江　敏晃（いまえ・としあき）１９８３年８月２６日、京都府生まれ。２１歳。ＰＬ学園で２年夏に甲子園出場するなど、高校通算３０本塁打。２００１年ドラフト３巡目でロッテ入団。今季はチームで唯一全試合出場中。１７９センチ、８０キロ。右投右打。

今年のマリーンズは日ごとに選手を入れ替えたりしているのですが、その中で唯一全試合出場しているのが今江選手です。それにしても「やっぱり全国放送は違う」のか……。